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2011/03/01

握っていることに気づくまで



15ヶ月になった美瑛の最近のお気に入りは、わたしのまねをして、モップで床をお掃除すること。

今日も掃除用具を入れてあるところから彼女の背丈よりもずっと長いモップを引っ張りだして、おそうじおそうじ。夢中になってとっても楽しそうに遊んでいました。
私が奥の部屋で、洗濯物を干していたら、今まで楽しそうだったのに急に「ウワワ〜!」と怒った声が聞こえてきました。見てみると、モップがドアのところで横向きにつっかえ棒のようになってこれ以上前に進めないようになってしまっていたのです。

でも、モップをしっかりと握っているのは他でもない当の本人。
その手を離しさえすればモップはパタとゆかに落ちて、ドアを通り抜けられるのに、美瑛はしっかりモップを握りしめたまま、あたかもモップのせいで、行くてをはばまれているかのように怒っています。

私はそのことに気がついたときに思わず大笑いしてしまいました。
これって私たちがよくしていること、手放すことが大切とはよく聞くし、頭では分かっていながら、まず握っていることに気がついていないので、それを手放すと言われても何のことか分からない。

もう、それがそのおかげで今まで楽しく遊んで来たものならなおさらです!
「まさか、これを手放すの?とんでもない!そんなことよりどうやったらこのドアを通り抜けられるのか教えてください。」って言う感じです。

まさに私もそういう経験をいっぱいしてきたんだなあって。

全部私たち自分で選んで楽しんで来たんです。
だから自分で手放すことを選んでいける。

そしてそれを選ぶたびにもっと遠くまで見渡せるようになる。

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